bett Show 2018(British Educational Training and Technology Show)が始まりました。1月24日から27日、ロンドンにて開催です。日本のEDIX(教育ITソリューション エキスポ)は、当然これを意識して作られたものでしょう。
1985年に “Hi Technology and Computers in Education Exhibition” としてスタートしたようですが、出展850社、edtech(教育技術分野)のスタートアップ103社、来場者34,700人という規模(昨年実績)で毎年1月に開催されています。
さて、ここから昔話に脱線。
UK、Englandには計算機科学教育の長い歴史があります。1980年に発売されたパーソナルコンピューター、シンクレアZX-80に続いて、81年のAcornのBBC Micro Model A、82年のModel B、85年のModel B+などが発売され、BBC Microシリーズは150万台の大ヒットとなりました。アメリカではApple I / II、日本ではNECのTK-80シリーズが発売されていた頃です。
(シンクレアZX-81の「BBC Micro事件」が面白い。)
BBCは1982年1月に「Computer Literacy Project」を立ち上げていますが、その準備段階でAcorn社とBBC Micro Model Aに関する契約/開発を進めていたというわけです。
ちなみに、Acorn社は80年代からAcorn RISC Machineというプロジェクトを進めていて、1990年前後にはAppleと共にNewtonの為のプロセッサ開発を行なっています。共同出資でできたARM社は、最初、Acorn RISC Machineだったのです。iPhoneでもARMが採用されていて深い縁です。Appleは、その後、設計部隊を増強、ARMの設計に対して独自の改良を相当加えているようですが。そして、Raspberry Piもmicro:bitもARMです。
さて、Model A/B/B+という名称、どこかで聞いた事があるような??
そうです。Raspberry Pi 3 Model B、Raspberry Pi Model A+などのネーミングはBBC Microのモデル名を引いているのです。BBC Microの再来、とも言われていたようですし、BBCブランドに、という話もあった模様。
Raspberry Piを造ったEben Upton氏がBBC Microをバックに語っている動画があります。「Eben Upton - Life Before Raspberry Pi」
という訳で、bett Showには計算機科学教育関係者が集まるのです。
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